October 10th
8:30 AM
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鷲田「近代社会って生まれて死ぬまで同じ自分でないといけないという脅迫観念があって、直線的に自分の人生を語ろうとするじゃないですか。昔の偉い人は何回も名前が変わった。失敗しても名前を変えるくらいの気持ちでいたらええよ、と。人生を語るときは直線でなく、あみだくじで語れ、と言いたいね。あのとき内田さんと合ったからこんな人生に曲げられてしまった、でいいんです(笑)。出会った人を数えたほうがいいですよ」
内田「昔は幼名とか隠居名がありましたね。立場変えるから名前も変えちゃおうみたいなことが頻繁にあったと思うんですよ。そうなると人格じゃなくて機能がその人の名前ですよね」
鷲田「すごい知恵や思う」
内田「固有名を最後まで貫徹するというのは、すごく不便なことですよ。それまでやったことを一回リセットしたいと思うことってあるじゃないですか。革命家や芸術家は移民や流浪民だったから、国境を越えるたびに名前の読み方も変わった。人間は初めから最後まで首尾一貫したアイデンティティを持っていなければいけないという不便なことになったのはたかだか明治維新からでしょう」
